コラム

1994年8月末から1995年7月半ばまで中国・天津に留学した時、当時入会していた『おちゃめくらぶ』(その後『陽だまり』という誌名に変更)という女性サークルの会報や、日中二ヵ国語新聞『東海国際新聞』などに投稿した体験記。中国留学に興味ない方でも楽しんでいただけると思います。1と2は原稿が行方不明。発見したらアップします。今後、写真もアップする予定(いつになるかはわかりませんが・・・)

中国語留学記

■みどりちゃんの西遊記6 (『おちゃめクラブ』95.4月号)

 みなさん、こんにちは! 無事南方旅行から帰ってきました。前年度に引き続き「西遊記」を担当します。どうぞ宜しく!  今回は中国のお正月の紹介の続きです。まずは爆竹のお話。中国では大晦日の夜中から爆竹の音が絶えません。昔「年(ニエン)」という妖怪がいて新年になると出てきて悪さをするのですが、爆竹の音が大嫌いなのでこれを追い払うために日夜を分かたず爆竹を鳴らす習慣が生まれたそうです。私は新暦の1月30日つまり旧暦の12月31日(大年三十といいます)の夜中に爆竹を見に行きました。と言っても町中どこでもやっているので、学校の門を出ればすぐ見られました。夜の11時半くらいから12時半くらいまでがクライマックス。日本の様な単発のものではなく、連発式のものが多いので耳を塞ぎたくなるくらいすごい音です。どの家もみな通りに出てきて爆竹を鳴らし、打ち上げ花火を上げるのです。光と音が新年到来の喜びをそのまま表わしています。ただ、お正月は死者が出るほど激しく鳴らすので、去年から北京、上海、広州などの大都市では爆竹を禁止しました。従って、今はテープでしか流せません。天津では大通り以外ではまだ禁止されていないのですが、年々クライマックスの時間が短くなっているそうです。中国の伝統文化なのに禁止してしまうなんて少し寂しいですね。

 春節の食べ物で日本と少し違うのは、りんごを好んで飾り、ギョーザと魚を食べること。ギョーザについてはすでにご紹介済みですが、りんごは中国語で「平果」(ピングオ)と言い平安(ピンアン)のピンと掛けて、また魚は中国語でユーと発音し「年年有余」の「余」の発音「ユー」と掛けて縁起を担ぎます。食べ物以外では、大掃除後に福の字を書いた赤い紙を門に貼り、窓の上枠に「門箋」というこれまた赤い切り紙を貼り、窓には「窓花」という赤またはいろんな色の切り紙を貼ります。また「年画」といい、縁起の良い絵を飾ることもあります。今は一般の家では少なくなりましたが、「春聯」というこれまた縁起の良い言葉を書いた紙を門の両横に貼ることもあります。「門箋」はレストランやスーパーなどショーウインドウの多い店では大型のものを貼り、これがまたきれいなのです。財神を象ったもの、縁起の良い四字熟語を配したものなどいろいろ。ホテルや公共機関の建物では赤い堤灯を飾るところも多くあります。とてもきれいですよ。

 さて、私は大年三十を天津で過ごした後、正月初一から初五まで(つまり新暦の1月31日から2月4日)、2月7日からの旅行の切符取りに北京へ行きました。北京のお正月は爆竹も花火もなく日本のお正月によく似て静かです。でも、天津の爆竹を経験した後だったので何となく寂しい気がしました。 そんな静かな北京のお正月でも一箇所だけとっても賑やかな場所があります。白雲観といい、中国の伝統的な宗教である道教のお寺です。日本の初詣のように多くの人がお参りに来ます。初一、初二は人が多くて入場券が買えない程と聞いていたので初四に友人に連れていってもらいました。境内と参道には多くの出店がでており、中国各地の「小吃」(おやつのようなもの)、中国のお菓子「点心」、お正月独特の玩具やお守り、おみくじ、ゲームなど日本の縁日のような賑わいです。普段娯楽が少ない分、道教の神様をまつったほこらを一つひとつお参りし子供も大人もこの雰囲気を存分に楽しみます。私も「小吃」、「点心」の梯子をし、橋の下に提げられたつり鐘にコインを当てると縁起が良いというゲームをしました。このようなお寺での行事を「廟会」といいます。いつか運良く旧正月に北京へ来ることがあったら是非覗いて見てください。

 北京滞在中は友人宅に居候させてもらったのですが、その間、若い北京っ子のお正月の過ごし方を垣い間見ることができました。
 1月31日(正月初一)は夜、ギョーザを食べたのですが、なんと冷凍のものを茹でただけでした。家族と住んでいれば多分自分で作ると思うのですが、若い人は億劫に思う人も多いようで、また皮を作れない人もいるようです。
 2月1日は、友人のお兄さんとお友達と韓国焼肉を食べに行き、その後ディスコへ行きました。最近出来た「JJ」という店でアメリカとの合弁ということもありかなり北京でも一、二の人気です。この日もチケットは祝日割り増しで100元と平日の2倍以上でしたが満員でした。生バンドの演奏あり、レーザー光線を使ったデモンストレーションありと下手な日本のディスコよりずっと面白い。入場券がくじになっており、10 時ごろ(多分本物の)歌手がヒットソングを歌い、くじの当たり番号を読み上げるというアトラクションもありました。
 2月2日は「拝年」といい、親戚や友人の家を訪ねました。お年始回りみたいですね。果物や子供の好きなお菓子を持って、食事の時間は外して、でも夜でもOKということで4時頃から親戚の家へ、本当は遅すぎるのですが道に迷ったため9 時から友人の親友の御両親の家を訪ねました。どちらの家も私とは少しも関係ないのですが、中国人は概してお客さん好き(「好客」といいます)ですので、どちらのお宅でも大歓迎されました。

 こんな感じで中国人はお正月を楽しく過ごします。私も新暦と旧暦の二回のお正月を楽しく過ごせ、なんだか得をしたような気がします。  みなさん、少しでも中国のお正月をわかっていただけましたでしょうか。今はもう後期の授業が始まり、慌ただしい毎日を送っています。ということで、冬休みの旅行記は別の機会にご披露しますのでお楽しみに。では、ごきげんよう!


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